買取情報

全損した車が手元に残り、処理方法に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
全損状態になれば修理して乗ることは困難です。
このような状態で買い取ってもらえるのか疑問に思うのは無理もありません。
本記事では、全損状態の車の買取事情や買い替え費用にかかわる保険金などを解説します。
目次
全損した車でも買取は可能?売却できる理由とは
パーツに価値が残っているから
金属素材として海外輸出できるから
新しい年式なら価値があると判断されるから
そもそも車の全損状態とは?
物質的な全損
経済的な全損
車の時価額を算出する指標
全損と廃車の違い
全損した車を買取に出すメリット
全損した車を買取に出すデメリット
全損した車の買取先は?
中古車買取業者
海外輸出業者
廃車買取業者
車両保険(任意保険)で補償される内容と注意点
車両保険の種類と補償範囲
特約でも保険金を受け取れる
全損となったときに車両保険で補償される内容
全損した場合の補償額も時価額の影響を受ける
まとめ
全損した車でも買取は可能?売却できる理由とは
物理的な全損状態になった場合、車としての価値をなくしたにもかかわず、買取してもらうことは可能です。
その理由は以下の3つです。
- パーツに価値が残っているから
- 金属素材として海外輸出できるから
- 新しい年式なら高額査定を狙えるから
では、一つずつ解説します。
パーツに価値が残っているから
買い取ってもらえるのは、パーツに価値が残っているためです。
車の価値は乗れることだけではありません。
走行はできなくとも、ダメージを受けていないパーツがあれば中古パーツとして再販できます。
たとえば、後ろからの衝突でトランクや後の座席が使えなかったとしても、エンジンやバッテリーが無事であれば中古品として販売できます。
このように、解体すれば利益を得ることは可能なため、買い取って損はありません。
金属素材として海外輸出できるから
2つ目に挙げられるのは、金属素材として海外輸出できるためです。
先ほどもお伝えしたとおり、車は走行できることだけに価値があるわけではありません。
車はさまざまな金属素材で製造されているため、解体すれば金属素材に戻ります。
使えるパーツがなかったとしても、鉄屑として売却ができ資源価値があるのです。
新しい年式なら価値があると判断されるから
経済的な全損である場合、新しい年式の車であれば価値があると判断されるためです。
新車登録をしてから3年以内の車は、修理ができる状態であれば中古車でも高値で再販できるため、買取を検討する業者もいます。
たとえば、修理に80万円かかったとしても、100万円で再販できるほどの価値があれば買い取っても損はしません。
加えて、新しい車であれば人気が高く次の買い手も見つかりやすいことも、買い取ってもらえる理由の一つです。
そもそも車の全損状態とは?
ここでは、全損とはどのような状態を表すのかを解説します。
なお、該当する状態には2種類あり、それによって買取先の選択肢が異なります。
売却を考えている方は、ぜひ知っておきましょう。
物質的な全損
車の状態が大きなダメージを受けて廃車にせざるを得ない状態が、物質的な全損に該当します。
ただし、どれだけ大きなダメージを受けていたとしても、フレーム(骨格)に関わるパーツに問題がなければ該当しません。
フレームに当てはまるのは、ルーフやピラー、フロアサイドメンバーなどです。
これらが大きく凹んでいたり歪んでいたりすると、修理をしても弱っているため安全性が大きく劣ります。
もし修理すれば乗れるレベルの損傷であっても、フレームの修理が必要であれば乗り続けるのはおすすめできません。
また、このような大きな修理歴がある場合は安全性の面から査定額も下がります。
経済的な全損
修理費用が時価よりも高くなるほどの状態が、経済的な全損に該当します。
時価は、事故による損傷を受ける前の状態で評価される価値の高さです。
その金額よりも高い費用がかかる場合は保険金で賄えないため、全損扱いとなります。
なお、修理はできる状態であるため、直して再び乗ることはできます。
しかし、多額の出費が発生するため、経済的な負担が大きいです。
数千円や1万円程度であればまだ負担は少ないかもしれませんが、数十万円を超える場合は買い換えたほうが負担は少なくて済みます。
車の時価額を算出する指標
全損状態の車を買取・保険対応する際に重要になるのが時価額という概念です。
時価額とは、事故が発生した時点での車の市場価値を金額で示したものを指します。
時価額の算出には、以下に挙げる指標が主に用いられます。
中古車取引価格
中古車売買会社のWebサイトで調べられる取引価格も、時価額算出の参考として活用されます。
中古車市場で実際に流通している価格データが反映されているため、現時点での車の市場価値をリアルタイムに近い形で把握することが可能です。
新車価格をもとにした計算
車の時価が算出しにくい場合、新車価格の約10%前後を目安に時価額として設定されることがあります。
長期間使用された古い車や、中古車市場での取引実績が少ない希少車種など、参照できる相場データが乏しいケースで用いられる計算方法です。
販売から10年以上経過した車はレッドブックに掲載されないことが多く、相場データが乏しい場合は新車価格の一定割合をもとに評価される傾向があります。
実際には、年式が古くても高い取引価格で流通している車もあるため、この方法で算出された価格とは乖離することも十分考えられるでしょう。
全損と廃車の違い
全損は車の状態を指す言葉で、廃車は手放すもしくは公道を走行できない状態にすることを指す言葉です。
手放す意味を持つ廃車とは、車の所有権を破棄しスクラップすることで、これを「永久抹消登録」といいます。
解体業を行っている業者に車を持っていき、スクラップしてもらった後に証明書をもらって陸運局で登録手続きを行います。
公道を走行できない状態にする廃車とは、所有権を一時的に停止しナンバープレートを返却することで、これを「一時抹消登録」といいます。
ナンバープレートを外し、必要書類とともに提出すれば手続きできます。
なお、停止期間の縛りはなく、再び車両登録を行えば公道の走行は可能です。
全損した車を買取に出すメリット
全損した車をそのまま放置したり廃車処分にしたりせずに、買取に出すことで得られる複数のメリットがあります。
まず、買取に出すことでお金が入る可能性があることです。
損傷の状態や車種・年式にもよりますが、買取金額が付くケースは十分考えられます。
また、一般的な廃車処分だと、数万円以上の費用がかかることもありますが、買取業者に依頼すれば、諸費用なしで引き取ってもらえるケースも多く見られます。
加えて、廃車に関する面倒な手続きも代行してもらえるため、金銭面以外のメリットもあるといえるでしょう。
全損した車を買取に出すデメリット
全損車を買取に出す際は、一般的な買取にはないデメリットも生じるので、事前に理解しておきましょう。
まず、全損車の場合は査定額が低くなる傾向にあるため、期待した金額が得られないケースもあります。
全体的な損傷が著しく、部品だけの売却になる場合は、さらに低い査定額が予想できるので注意が必要です。
全損した車にも買取価格が付く可能性はありますが、大きなプラスは期待しすぎないほうがよいでしょう。
全損車の買取先は?
物理的もしくは経済的に全損してしまっても買い取ってもらえることは理解しても、どこで売れるのか疑問に思う方もいるでしょう。
結論をお伝えすると、買取先は以下の3つです。
中古車買取業者
中古車買取業者は、フレームまでのダメージがない場合におすすめです。
車の買取を専門にした業者で、車の価値に詳しいプロが揃っています。
買取店は、大きく幅広いメーカーや車種の買取をしているところと、輸入車専門のところに分けられます。
買取を検討中の愛車のメーカーや車種に詳しいところを選べば、査定額のアップも期待できるでしょう。
海外輸出業者
海外輸出業者は、フレームまでダメージを受けている場合におすすめです。
日本の車は海外で高い需要があるため、海外への再販ルートがある業者は高値で買い取ってもらえる可能性があります。
特に、ランドクルーザーやジムニー、ハイエースなどは人気が高いため、買取に前向きになってもらいやすいでしょう。
廃車買取業者
廃車買取業者は、物質的全損で修理が難しい場合におすすめです。
事故車や不動車を買い取った後、スクラップしてパーツを販売したり、鉄屑として販売したりして利益を得ています。
中古車買取業者や海外輸出業者から査定や買取を断られてしまったら相談してみましょう。
なお、場合によっては査定額が0円になってしまうこともありますが、無料で引き取ってもらえるのと同様なので損はしません。
車両保険(任意保険)で補償される内容と注意点
車が全損になった場合に利用する可能性があるのが車両保険です。
ここでは、車両保険の種類と補償範囲、また特約による追加補償の内容について解説していきます。
車両保険の種類と補償範囲
契約内容によって金額などが異なりますが、基本的には対象車の時価と同額の保険金を受け取れます。
設定している免責金額(自己負担する修理費用の金額)によっては、時価よりも少ない金額となるケースもあるため注意してください。
一般型
一般型は車両保険のなかでも補償範囲が広いタイプで、保険会社によってはワイドカバー型とも呼ばれます。
補償の対象となる主な事例は、以下のとおりです。
- ほかの車(原動機付自転車を含む)との衝突・接触
- 駐車中に相手が不明の状態で発生した車両損害
- 電柱や縁石への自損事故
- 車庫入れ失敗による損傷
- 車両の盗難
上記のように幅広いシーンをカバーできる反面、次に解説する限定(エコノミー)型と比べると、保険料が高くなる傾向にあります。
なお、地震や噴火などの自然災害による損害については、加入している保険会社によって対応が異なるため、必要に応じて事前に確認しておくと安心です。
限定(エコノミー)型
限定(エコノミー)型は、補償範囲を一定の事故に絞ることで、保険料を抑えられるタイプの車両保険です。
限定カバー型とも呼ばれるもので、一般型と比べた場合、以下のような車両損害は補償の対象外となります。
- 相手が不明の当て逃げや自転車との接触
- 自損事故
- 駐車中に相手が不明の状態で発生した車両損害
限定(エコノミー)型は、相手のある事故や災害には備えたいが、自損事故はカバーしなくてもよいという方に向いているプランです。
保険料をできるだけ抑えたい場合は、免責金額(自己負担額)を高めに設定するという方法もあるので、加入時に合わせて検討してみましょう。
特約でも保険金を受け取れる
通常の車両保険に加えて、特約を付帯することでより手厚い補償を受けることが可能です。
ここからは、全損が発生した際に役立つ代表的な3つの特約を紹介します。
なお、車両保険を適用して全損した車の保険金を受け取った場合、車の所有権が保険会社に移行する可能性があり、自由に処分や売却ができなくなる場合があります。
また、保険を利用すると等級が下がり、翌契約年度以降の保険料が上昇する点も認識しておきましょう。
車両新価特約(新車特約)
車両新価特約(新車特約)は、契約車両が全損した際に、新車に買い替えるための費用を補償する特約です。
購入からまもない状態で全損事故に遭った場合、通常の車両保険だと時価額が基準となるため、同クラスの車を購入しようとしても受け取れる保険金では不足することになります。
ですが、この特約があれば新車価格相当額を上限として保険金を受け取れるため、同じ車であっても安心して購入することが可能です。
新車特約を使うには、以下のいずれかを満たす必要があります。
- 車が物理的に修理できない状態
- 修理費が車両保険金額(時価額)以上
- 修理費が新車価格相当額の一定割合(目安として50%以上)
ただし、3つ目の条件については、盗難や内外装のみの損傷が対象外となるなど、適用条件は保険会社によって異なるため注意が必要です。
新車特約を契約できる期間は、一般的に初度登録から一定期間(目安として3〜5年程度)とされていますが、実際の対象範囲は保険会社ごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。
地震・噴火・津波車両全損時一時金特約
地震・噴火・津波車両全損時一時金特約は、地震や火山の噴火、津波などの自然災害によって契約車両が全損した場合に、一時金を受け取れる特約です。
通常の車両保険では、自然災害を原因とする損害は補償対象外となるケースも多いため、この特約を付帯することで備えを強化できます。
受け取れる一時金の金額は保険会社によって異なりますが、50万円程度の支給を受けられるケースが一般的です。
ただし、契約中の車両保険金額が50万円を下回る場合は、その金額が受け取れる上限となるので注意しておきましょう。
故障運搬時車両損害特約
故障運搬時車両損害特約は、2019年に開始された比較的新しい特約です。
契約車両が事故や故障で自走不能となり、レッカー移動が必要になった場合、協定保険価額または最大30万円〜100万円程度のいずれか低い額を上限として補償を受けられます。
事故だけでなく、故障によるトラブルにも対応しており、年間数千円程度で付帯することが可能です。
補償を受けるには保険会社への事前連絡が必要となる場合もあるため、契約する際は連絡先や手続き方法をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
全損となったときに車両保険で補償される内容
全損事故が発生した場合、車両保険を契約していれば、補償される範囲内で保険金を受け取ることが可能です。
ただし、加害者側の保険に請求できるものと、自身が加入する保険会社から補償してもらえるものでは、対象となる費用の範囲が異なります。
以下を参考に、いざという場面で適切な対応が取れるよう、それぞれの内容について把握しておきましょう。
加害者側に請求できるもの
交通事故によって車が全損となった場合、相手方(加害者)が加入している対物賠償責任保険に対して損害賠償を請求できます。
対物賠償責任保険とは、事故の過失により相手の財物に損害を与えた場合に保険金が支払われる仕組みです。
請求可能な費用の例としては、車両本体の損害費用、レッカー移動にかかる費用、車の保管費用、廃車にかかる手続き費用、代車の費用、事故による休業損害などが挙げられます。
自身の保険会社に補償してもらえるもの
自分が加入している保険会社に対しても、一定の補償を請求できる場合があります。
補償対象となる可能性があるのは、車両保険が適用される損害補償と、特約によって補償される新車購入にかかる費用、買い替え時の諸費用、経済的全損における修理費、代車費用などです。
請求できる内容は契約内容によって変わるため、事故後は速やかに保険会社へ連絡し、適用可能な補償範囲を確認しましょう。
全損した場合の補償額も時価額の影響を受ける
すでに解説したとおり、車両保険から受け取れる保険金の金額は、事故前における車の時価額に基づいて算定される仕組みになっています。
時価額は車種や年式などを参考に算出されるため、年式が古い車は時価が低くなり、受け取れる保険金も少なくなる傾向です。
愛車の時価額によっては、保険金だけで十分な買い替え資金を確保できないケースもあることを認識しておく必要があるでしょう。
まとめ
全損した車の買取においては、車の状況に応じて適切な買取先を選ぶことが重要です。
選択が正しければ買取が成立する可能性は十分にあり、損傷の程度や年式・車種によっては想定以上の価格が付くこともあります。
また、契約している車両保険の種類や、特約の内容を事前に確認しておくことで、経済的な備えにつなげることが可能です。
全損した車を買取に出す際は、本記事の内容を参考に、後悔しない選択肢を考えてみてください。
よくある質問
Q1.全損車になると保険はどうなる?
契約内容や規約によって異なりますが、全損になると保険金を受け取れます。
Q2.10対0で車が全損したらどんな請求ができる?
もらい事故による全損事故であれば、買い替え費用を請求できます。
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