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中古車市場で「20万円」という価格を見ると、その安さに魅力を感じる一方で、「本当に大丈夫なのか?」「すぐに壊れてしまうのではないか?」と不安になる方も多いでしょう。
車両本体価格20万円台の車には、低年式や多走行といった一定のリスクが伴います。しかし、それらの特性を正しく理解し、適切な選び方と購入時のチェックを徹底すれば、十分に活躍する車を見つけることも可能です。
この記事では、20万円の中古車が「大丈夫」と言える理由と、購入後に後悔しないための注意点を詳しく解説します。
目次
20万円の中古車は「大丈夫」か?
「乗り出し価格」は20万円ではない点に注意
なぜ20万円という価格が実現するのか?
20万円の中古車に見られる主な特徴
低年式(10年落ち以上)と経年劣化
多走行(10万km以上)と部品の消耗
修復歴ありの可能性
「保証なし(現状販売)」もある
リスクを避けて安全な20万円中古車を選ぶコツ
「軽自動車」か「タフな商用車」が狙い目
「整備記録簿(メンテナンスノート)」の有無を確認
「現車確認」でエンジンと内外装をチェック
販売店の信頼性を見極める
20万円の中古車購入後の「心構え」と「備え」
購入予算とは別に「修理予備費」を準備する
「ある日突然に壊れる」可能性があることも理解する<
まとめ
20万円の中古車は「大丈夫」か?
車両本体価格が20万円という格安の中古車は、「とにかく安く移動手段が欲しい」という方にとって魅力的な選択肢です。しかし、「安すぎてすぐに壊れるのではないか」「安全性に問題はないか」といった不安を感じることもあるでしょう。
以下では、20万円の中古車の購入時における不安点や販売の背景について解説します。
「乗り出し価格」は20万円ではない点に注意
まず中古車情報サイトなどで目にする「車両本体価格20万円」は、実際に購入し乗り始めるための総額ではない点に注意が必要です。車両本体価格に加え、以下の諸費用が発生します。
・法定費用:自動車税(種別割・環境性能割)、自動車重量税、自賠責保険料など、法律で定められた費用。
・代行費用:検査登録費用、車庫証明手続き代行費用など、販売店が手続きを代行するためにかかる費用。
など
これらの諸費用を含めると、総額は30万円から40万円程度になることが一般的です。予算を20万円としている場合、購入できるのは10万円以下の本体価格の車になってしまうため、「乗り出し価格」と「車両本体価格」の違いを理解しておくことが重要です。
なぜ20万円という価格が実現するのか?
車両本体価格20万円という安さが実現できるのは、その車が何らかの市場価値を下げる要因を抱えていることが主な理由となります。例えば、「年式の古さ」「走行距離の多さ」「人気のない車種」「修復歴の有無」などが理由として挙げられるでしょう。
販売店側も在庫を長く抱えるとコストがかかるため、市場での需要が低い車を早期に売り切るために価格を下げている場合があります。
20万円の中古車に見られる主な特徴
20万円という価格帯で販売されている中古車には、共通していくつかの特徴が見られます。これらの特徴は、安さの理由であると同時に、購入後のリスク要因にも繋がる可能性があるでしょう。
以下では、20万円の中古車に見られる主な特徴を詳しく解説します。
低年式(10年落ち以上)と経年劣化
20万円の中古車は、一般的に低年式(製造から10年以上経過)であることがほとんどです。年式が古い車は、車の骨格や機構自体に大きな問題がなくても、ゴムや樹脂部品の劣化が避けられません。
例えば、エンジン周りのパッキンのひび割れ、ホース類の硬化、電装品の接触不良などが起こりやすくなります。これらの経年劣化による部品の交換や修理費用は、購入後の維持費として見込んでおく必要があります。
多走行(10万km以上)と部品の消耗
多走行(走行距離10万km以上)の車が多いことも、特徴の一つです。走行距離が長いということは、エンジン・トランスミッション・サスペンションといった主要な部品がそれだけ多く使われ、摩耗が進んでいることを意味します。
特に走行距離10万kmは、タイミングベルト・ウォーターポンプ・ハブベアリングなど、大規模な部品交換が必要になる目安とされています。これらの消耗部品が未交換の場合、購入後すぐに高額な修理費用が発生するリスクがあるため、過去の整備記録を確認することが重要です。
修復歴ありの可能性
修復歴車と呼ばれる「事故車」は、フレームなどの車の骨格部分を修理・交換した履歴があるため、市場価格が大幅に下がります。20万円という価格帯では、この修復歴車が含まれている可能性が高くなります。
修復歴があるからといって必ずしも危険というわけではありませんが、修理の質が悪かった場合、走行時のまっすぐ走る能力や衝突時の安全性に影響を及ぼすリスクも懸念されます。販売店に修復歴の有無を確認し、修復箇所や修理内容について詳しく説明を求めるようにしましょう。
「保証なし(現状販売)」もある
価格を極限まで抑えるため、「保証なし(現状販売)」で売られている車も多く見受けられます。これは、「引き渡し時点の車の状態で購入し、購入後に発生した不具合はすべて買主の負担となる」という販売形態です。
保証がないため、納車直後に故障したとしても、修理費用は自己負担となります。このリスクを避けるためには、有料の延長保証を付けられるか販売店に確認するか、保証が付く販売店を選ぶ必要があります。
リスクを避けて安全な20万円中古車を選ぶコツ
20万円の予算でも、選び方とチェックポイントを押さえれば、「安物買いの銭失い」になるリスクを減らし、安全に乗れる車を見つけることは可能です。
以下を参考に、安全な20万円中古車を選ぶコツを確認しておきましょう。
「軽自動車」か「タフな商用車」が狙い目
「故障リスクの低い車」を選ぶなら、軽自動車か、タフな商用車(バン・トラック)を狙うのがポイントです。軽自動車は元々の車両価格や維持費が安く、構造が比較的シンプルで故障のリスクが低い傾向があります。
商用車は高い耐久性を持たせて製造されているため、走行距離が多くても乗用車に比べて主要部品の信頼性が高い場合があります。
「整備記録簿(メンテナンスノート)」の有無を確認
車の状態を見極める上で、重要な資料となるのが整備記録簿(メンテナンスノート)です。この記録簿には過去の車検や点検、部品交換の履歴が記載されています。「前のオーナーがどれだけ車を大切に扱ってきたか」「10万km時点で重要な部品交換が済んでいるか」などの情報が、一目で確認できます。
「現車確認」でエンジンと内外装をチェック
購入時には、実車を見て確認する「現車確認」を徹底しましょう。特に、以下のポイントをチェックしてください。
・エンジン音:アイドリング時に異音がないか、スムーズに回転するか。
・内装:不自然なシミ、カビ臭がないか。
・外装:左右のパネルの色が違わないか。
・電装品:エアコン、パワーウィンドウ、ライト類が正常に動作するか。
可能であれば、試乗してブレーキの効きや変速ショックなども確認できると安心です。
販売店の信頼性を見極める
20万円の中古車を買う場合、販売店の信頼性も重要になります。「現状販売」であっても、販売店が正直に修復歴や不具合を伝えてくれるかどうかが、購入後の安心感に繋がります。
信頼性を確かめるためにも、以下のポイントはチェックしておきましょう。
・質問への回答:車のデメリットや修復歴について曖昧にせず、明確に回答してくれるか。
・保証のオプション:有料でも保証を付けられる選択肢があるか。
・整備工場:自社で整備工場を持っているか。
信頼できる販売店であれば、購入後のトラブル発生時にも相談に乗ってくれる可能性があります。
20万円の中古車購入後の「心構え」と「備え」
20万円の中古車は、新車のような完璧な状態を期待することはできません。購入後の維持をスムーズにするためには、適切な心構えと金銭的な備えが重要になります。
購入予算とは別に「修理予備費」を準備する
20万円の格安車を購入する場合、購入費用とは別に、突発的な故障に備えた「修理予備費」を準備しておくことがおすすめです。目安として10万円〜20万円程度を、予備費として確保しておくと安心でしょう。
「ある日突然に壊れる」可能性があることも理解する
20万円という価格の車は、消耗部品の寿命が近づいていたり、経年劣化が進んでいたりする状態です。そのため、それまで快調に走っていても、ある日突然の予期せぬ故障で走行不能になる可能性があることを理解しておく必要があります。
このリスクを許容できない場合には、予算を増やして保証が手厚い高年式・低走行の車を選ぶのがおすすめです。
まとめ
車両本体価格20万円の中古車でも、そのリスクと特徴を正しく理解していれば、十分に日常生活で活用できます。ただし、乗り出し価格は諸費用を含めると20万円以上になることや、低年式・多走行・修復歴などのリスク要因を抱えていることは、把握しておく必要があるでしょう。
「軽自動車や商用車を狙う」「整備記録簿を確認する」「販売店の信頼性をチェックする」などのポイントを押さえて、安心して利用できる商品を購入できるように準備してください。
よくある質問
Q1.走行距離「20万km」の中古車は大丈夫ですか?
A.一概に「大丈夫」とは言えませんが、以前に比べて車の寿命は格段に伸びています。 現代の車は耐久性が向上しており、適切な頻度でオイル交換や主要部品のメンテナンスが行われていれば、まだまだ乗れる可能性は十分にあります。
Q2.20万円の車で「車検あり」を選ぶメリットは?
A.購入直後の費用と、手間が大幅に削減されるという大きなメリットがあります。 車検がない車を購入する場合、購入費用に加えて車検費用(法定費用と整備費用)が発生します。
数万円〜十数万円に及ぶため、予算オーバーに繋がりかねません。「車検あり」の車は、これらの費用と手間がすでにクリアされている状態であり、購入後にすぐ乗り出すことが可能です。
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