買取情報
愛車を手放す際に「スクラップしか選択がないからお得に買取できない…」と悩んでいませんか?
実は、スクラップするような車でも部品や資源としての価値があり、買取可能なケースがあります。
本記事では、スクラップ車が買取できる理由、処分時にかかる費用、さらに信頼できる買取業者の選び方を詳しく解説します。
最後まで読んで、愛車を納得の形で手放す参考にしてください。
目次
車をスクラップするとはどういうこと?
スクラップとは車を解体すること
スクラップと廃車の違い
スクラップする場合は廃車が必要
スクラップした車は買取できる?
資源として再利用できる
パーツを再販できる
還付金が受け取れる
解体費や運搬費などがかかる
スクラップして売却するメリット・デメリット
スクラップして売却するメリット
少額でもお金になる
車として価値がない言われても買取できる
スクラップして売却するデメリット
スクラップ費用のほうが高くなることがある
手続きに手間と時間がかかる
スクラップしてから売却した方が良い車の特徴
年式が古い・走行距離が多すぎる車
修復歴がある車
車の状態が悪すぎる車
車をスクラップする際の流れ・必要書類・かかる費用
車をスクラップする際の流れ
車をスクラップする際の必要書類
車をスクラップする際にかかる費用
費用を抑えてスクラップする方法
廃車買取業者で買取を依頼する
車をスクラップしない選択肢もある
車をスクラップする際の注意点
業者に依頼する前にスクラップが可能か確認する
走行できる場合は買取店変売却する
見積もりは複数の業者に依頼する
還付金の手続きも忘れず行う
帰宅方法を準備しておく
車をスクラップする前に検討したい買取業者
中古車買取業者
廃車買取業者
それでもダメならスクラップする
まとめ
車をスクラップするとはどういうこと?
車のスクラップと聞くと、「廃車」ととらえる方もいますが、厳密には同じ意味ではありません。
ここでは、スクラップと廃車の意味について紹介しています。
スクラップとは車を解体すること
スクラップとは、リサイクル法に基づき、車を解体することをいいます。
具体的には、車のパーツや素材の分別を行い、シュレッダーで粉々に粉砕され、鉄くず状態にすることです。
主にスクラップ工場で行われ、解体された車はパーツや資源として再販されます。
スクラップと廃車の違い
廃車とは登録されている車の情報を抹消することをいいます。
情報のみを抹消することから、意味としては車の解体は含まれていません。
また、廃車には「一時登録抹消」と「永久登録抹消」があります。
一時登録抹消とは、登録されている車の情報を一時的に抹消する方法です。
こちらの方法は、車の解体が含まれておらず、情報のみを抹消するので再登録すれば再び車に乗ることが可能です。
一方、永久登録抹消とは、登録されている車の情報を永久的に抹消する方法です。
こちらの方法は、車を解体する必要があり、1度行うと2度とその車に乗ることはできません。
スクラップする場合は廃車が必要
ここまで紹介してきた通り、スクラップは車を解体することで、廃車は登録されている情報を一時的もしくは永久的に抹消することです。
そのため、スクラップを行う場合は、同時に永久抹消登録も行う必要があります。
手順としては、一時抹消登録→スクラップ→永久抹消登録という順番で手続きします。
なお、車の解体後に永久抹消登録を行わないと、税金を支払い続けることになるため必ず手続きしましょう。
スクラップした車は買取できる?
結論からお伝えすると、スクラップ状態の車でも買取可能です。
では、なぜ買取できるのでしょうか。
その理由を紹介していきます。
資源として再利用できる
スクラップされた車は、再利用できるパーツや資源に分けられて、それぞれ再販されます。
分けられた資源には、鉄やアルミ、電子部品などが含まれており、これらは国内をはじめ海外でも非常に需要が高い資源です。
そのため、スクラップされた車でも一定の価値により、買取してもらえます。
なお、鉄はその時の相場によって買取価格が変わってきます。
2024年12月2日時点での価格は、1トン37,500〜45,000円となっています。
参考:「一般社団法人 日本鉄工業リサイクル工業会」
また、買取地域によっても価格は変わってくるため注意しましょう。
パーツを再販できる
スクラップを行った際に、使用できるパーツがあれば、きれいにして再販されます。
再販されたパーツは、新品パーツよりも安く手に入ることから、コストを落として整備したい方や、手に入らなくなったパーツを求める方から非常に人気が高いです。
廃車買取業者や中古車買取業者などは、こういった使用できるパーツを再販して利益をとっています。
還付金が受け取れる
車をスクラップして買取する際にもらえる金額は、車そのものだけではありません。
スクラップして廃車にすると、還付金が受け取れる可能性があります。
還付金は、以下の3つが受け取れますが、残存期間が1か月未満のものは受け取れませんので注意しましょう。
・自動車税
・自動車重量税
・自賠責保険料
・任意保険
なお、軽自動車税は1年払いしかないため、還付金は受け取れませんので覚えておきましょう。
解体費や運搬費などがかかる
スクラップされた車は、資源やパーツとして再利用されるため買取が可能です。
ただし、解体費や運搬費が発生する点には注意が必要です。
解体費は車のサイズによって異なりますが、一般的には約15,000円かかります。
また、運搬費は移動距離によって変動し、遠距離の場合は2万円以上になることもあります。
スクラップして売却するメリット・デメリット
スクラップした車はそのまま買取に出すことで、資源やパーツ、還付金といった代金を受け取ることが可能です
しかし、一方で「費用がかさむ」「手続きがめんどう」といった注意点もあります。
ここでは、スクラップして売却を検討する際に知っておきたいメリットとデメリットを、それぞれ具体的に解説していきます。
スクラップして売却するメリット
スクラップして売却するメリットは、次の2つです。
- 少額でもお金になる
- 車として価値がないと言われても買取できる
それぞれ詳しく解説していきます。
少額でもお金になる
この章の冒頭でも紹介しましたが、スクラップした車は資源やパーツとして売却でき、さらに税金や保険料の残存期間に応じた還付金を受け取ることが可能です。
しかし、車に価値がある場合は買取のほうが金額は高くなります。
反対に車に価値がない場合は、たとえ引き取りだけできてもお金にはならないため、それならスクラップするほうがお得にできる可能性が高くなります。
車として価値がない言われても買取できる
スクラップする車であっても使用できるパーツや資源があれば、それぞれに価値をつけてくれて売却できます。
特に資源は、鉄くずとしてリサイクルしなければならないと決まっているため、数万円程度の価値をつけてくれます。
少額でもお金にできれば、必要な廃車手続きや買い替えの費用に変えられるのは、大きなメリットと言えるでしょう。
スクラップして売却するデメリット
スクラップして売却するデメリットは、次の2つです。
- 解体する費用のほうが高くなることがある
- 手続きに手間と時間がかかる
それぞれ詳しく解説していきます。
スクラップ費用のほうが高くなることがある
スクラップする車は少額でもお金に変えられますが、反対に解体するための費用のほうが高くなるケースもあります。
例えば、解体費用が1万〜2万円程度で済んでも、レッカー代が3万円以上かかった場合は、戻ってくる代金よりも高くなることがあります。
また、解体費用も業者によって異なってくるため、自分で持ち込みできても、戻ってくる代金が少なかったケースも多いです。
ケースによっては引き取りしたほうがお得になる場合もありますので、依頼する前にかかる費用をよく計算してから進めることが大切です。
手続きに手間と時間がかかる
車をスクラップする場合は、車両の解体に加えて廃車手続きを行う必要があります。
すべての工程を完了させるまでに、必要書類を集めたり、運輸局や軽自動車協会に出向いたりする必要があるため、手間と時間がかかります。
特に運輸局や軽自動車協会は、窓口が平日の9時から16時半までしか受付しておらず、土日の休みしかない方は出向くのが難しくなるでしょう。
また、ケースによっては書類集めも手間となるため、それなりの時間と労力が必要です。
スクラップしてから売却した方が良い車の特徴
価値がつけられる車ならそのまま買取に出したほうがお得になりますが、価値がつけられない車の場合はスクラップしたほうが良いケースが多いです。
ここでは、スクラップを選んだほうが良い車の特徴を紹介していきます。
年式が古い・走行距離が多すぎる車
年式が古い車や走行距離が多すぎる車は、買取しても「価値がつけられない」と言われる場合が多くなります。
たとえば、年式が15年で走行距離が15万kmを超えるような車は、今後何らかの故障が起こる可能性が高くなるため、取引は難しくなり価値も出にくくなります。
中古車市場でどの程度の人気があるかにもよりますが、目安としては10年10万kmを超える車はスクラップするほうが良いでしょう。
修復歴がある車
修復歴車とは、車の主要部分であるフレームを損傷・修復した車のことを言います。
修復歴車は、たとえ見た目がきれいになっていても、内部構造にズレが生じている可能性が高くなるため、故障や事故のリスクが高くなります。
このような車を中古車市場に出しても売れないことを業者もわかっているので、それならスクラップして売ったほうがお得となるでしょう。
車の状態が悪すぎる車
ボディに大きなへこみや傷といった、車の状態が悪すぎる場合も選んだほうが良いケースです。
こういった車を買取業者に売却できても、修理費用が高額になることから査定額もほとんど付きません。
そのため、スクラップして売ったほうが結果的にコスパはよくなるでしょう。
車をスクラップする際の流れ・必要書類・かかる費用
中古車を買取してもらう場合は、必要書類の提出と車を引き渡せば手続き完了できますが、スクラップする場合はどのようなステップを踏めば良いのでしょうか。
流れや必要書類、かかる費用を紹介しますので、スムーズにスクラップしたい方は確認しましょう。
車をスクラップする際の流れ
車をスクラップする際の流れは、以下の通りです。
①スクラップ工場に車を持っていく
②運輸局で一時抹消登録をする
③スクラップ(解体)してもらう
④永久抹消登録する
⑤還付金を申請する
動かない車の場合は、レッカーで車を運んでもらう必要があります。
運搬には費用がかかりますので覚えておきましょう。
また、任意保険に加入している場合は、自分で手続きしないと解約できませんので、こちらも合わせて手続きしましょう。
車をスクラップする際の必要書類
車をスクラップする際の必要書類は、普通自動車と軽自動車とで異なります。
それぞれに分けて紹介します。
【普通車の場合】
普通車の場合、以下の書類を準備してください。
・自動車検査証
・所有者の印鑑証明
・委任状 ※所有者の実印が必要
・譲渡書 ※所有者の実印が必要
・ナンバープレート 2枚(前後)
・リサイクル券(永久抹消の場合にリサイクル券番号が必要)
・自賠責保険証(車検が残っている場合に必要)
手続きする場所は各都道府県の「運輸支局(陸運局)」となります。
【軽自動車の場合】
軽自動車の場合、以下の書類を準備してください。
・自動車検査証
・申請依頼書 ※所有者の認印が必要。
・ナンバープレート 2枚(前後)
・リサイクル券(永久抹消の場合にリサイクル券番号が必要)
・自賠責保険証(車検が残っている場合に必要)
手続きする場所は各都道府県の「軽自動車検査協会」となります。
車をスクラップする際にかかる費用
車をスクラップする際にかかる費用は、以下の表の通りです。
解体費用 |
15,000円~ |
運搬費用 |
20,000円~ ※距離による |
事務手数料 |
3,000円~ |
上記のようにスクラップする際は、最低でも38,000円程度はかかります。
もし、資源やパーツが買取できても、スクラップにかかる費用が必要となりますので、残る費用は少ないといえるでしょう。
費用を抑えてスクラップする方法
車のスクラップを選択した方の中には、できるだけ費用をかけずに実施したいと思っている方がほとんどだと思います。
ここでは、費用を抑えて依頼する方法を2つ紹介していきます。
廃車買取業者で買取を依頼する
1つ目が廃車買取業者に依頼することです。
廃車買取業者は、スクラップと同様に使用できるパーツや資源に分けて買取してくれる特徴があります。
また、デメリットでもある解体や廃車手続きの費用を、廃車買取業者なら無料で行ってくれます。
実質0円以上となるケースがほとんどなので、スクラップを選ぶよりもお得になる方法と言えるでしょう。
車をスクラップしない選択肢もある
車の処分方法はスクラップだけではありません。
例えば、10年10万kmを超えている車でも海外であれば需要があるため、海外への販路を持っている業者なら高値で買い取ってくれるケースもあります。
また、事故による損傷で価値がなくなったような車でも、事故車専門の買取業者なら良い値をつけてくれる場合もあります。
このようにケースによってお得に買い取ってくれる業者も多数存在しますので、諦めずに探してみるのも良いでしょう。
車をスクラップする際の注意点
車のスクラップを選ぶ際は、いくつかのポイントに注意する必要があります。
5つの注意点を紹介していきますので、事前に確認して賢く売却していきましょう。
業者に依頼する前にスクラップが可能か確認する
車の解体をスクラップ工場に依頼する際は、事前に解体可能かどうかを確認する必要があります。
というのも、スクラップ工場は基本的に外部からの委託によって車の解体を行っている場合が多く、個人からの依頼を断る業者も少なくありません。
そのため、依頼する場合は事前に確認を取るとともに、レッカーの対応についても聞いておきましょう。
走行できる場合は買取店変売却する
スクラップを検討している車が走行できる場合は、まず買取店に買取依頼しましょう。
なぜなら、買取店とスクラップとでは、買取店で売却するほうが高値で取引できるからです。
買取店に依頼してみて、それでも「価値がつかない」と言われた場合は、スクラップを選ぶと良いでしょう。
見積もりは複数の業者に依頼する
スクラップ工場といっても、特徴や金額などは業者によって異なります。
そのため、複数の業者に相見積もりを依頼し、自分の条件にあった業者を選択することが重要です。
目安としては、3社ほど見積もりをとれば費用相場や特徴がわかりますので、自分に合った業者を選びやすくなります。
還付金の手続きも忘れず行う
スクラップする車に支払っていた税金や保険料の適用期間が残っている場合、期間に応じた還付金が受け取れます。
受け取れる還付金は、以下の4つです。
- 自動車税(軽自動車税は含みません)
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 任意保険(加入している場合)
なお、最低でも1ヶ月は期間が残っていなければなりませんので、手続きは早めに行いましょう。
帰宅方法を準備しておく
スクラップを依頼する際は、解体後の帰宅方法も準備しておきましょう。
ほとんどのスクラップ工場は市街地から離れた場所にありますので、公共交通機関がないケースもあります。
帰宅手段としてはタクシーやバス、あるいは家族・友人の迎えなどが考えられるため、事前に調べて準備しておくことをおすすめします。
車をスクラップする前に検討したい買取業者
費用のところでも紹介しましたが、スクラップする際は解体の費用や事務手数料がかかってきます。
また、スクラップ工場へ個人で依頼する場合は、断られる可能性が非常に高いです。
そこで、ここではスクラップする前に検討したい買取業者を紹介します。
中古車買取業者
基本的にスクラップする前の車の方が、高く買い取ってもらいやすいです。
そのため、まずは中古車買取業者に依頼するのが良いでしょう。
また、中古車買取業者に依頼する場合は、手続きをすべて代行してくれるので、手間や時間をかけることなく処理ができます。
しかし、基本的には動く車しか買取してくれないので、状態が悪すぎる車だと断られる可能性があります。
廃車買取業者
中古買取業者で値段がつかないと言われた場合は、廃車買取業者に依頼するのがおすすめです。
廃車買取業者は、動かないような価値がない車でも、資源やパーツに分けて買取してくれます。
また、廃車にかかる費用も負担してくれるので、こちらが損することはありません。
0円以上で買取できるので、スクラップする前に1度問い合わせてみることをおすすめします。
それでもダメならスクラップする
廃車買取業者や中古買取業者は、地域によって対応していないところもあるため、ふたつの業者でダメならスクラップを検討するのが良いでしょう。
しかし、流れのところでもお伝えした通り、スクラップする際は費用や手間がかかります。
また、費用がかかるといって個人での解体は違法にあたります。
罰則や罰金の対象となるため絶対にやめておきましょう。
まとめ
本記事では、スクラップした車は買取できること、解体にかかる費用や流れを紹介しました。
スクラップした車は、使用できるパーツや資源に分けて買取可能です。
ただし、スクラップする際は、解体や運搬に費用や手間がかかるため注意が必要です。
また、スクラップする前に検討した買取業者もあります。
今回紹介した業者も検討しながら、スクラップした車を売却しましょう。
よくある質問
Q.スクラップ車はどのように査定されますか?
スクラップ車は主に金属資源の価値や再利用可能な部品の状態で査定されます。
特にエンジンやホイールなどの主要部品が価値を左右するポイントです。
Q.スクラップ車を処分するのに費用はかかりますか?
買取業者を利用すれば、処分費用がかからず、むしろお金を受け取れる可能性があります。
ただし、一部の業者では引き取り料金を請求される場合もあるので、事前に確認が必要です。

Copyright © GOOD SPEED.