買取情報
事故で大きな損傷を受けた車がまだローン返済中の場合、「売却や買取はできるのか」「どんな手続きが必要なのか」と不安に感じる方は多いでしょう。
ローン残債がある車は所有権や契約内容が複雑に絡むため、通常の売却とは異なる手順や注意点があります。
本記事では、ローンが残っている事故車を買取に出すことができるかどうか、名義確認と解除の方法、廃車買取の流れ、残債を減らすための具体的な方法まで詳しく解説します。
目次
ローンが残っている事故車は買取可能?
車の所有権(名義)を確認する方法と解除する方法
車の所有権(名義)を確認する方法
車の所有権(名義)を解除する方法
ローンの残りがある事故車を廃車買取に出す流れ
所有者に連絡する
ローンを返済する
所有者を変更する
ローンの残債を減らすためには?
保険を利用する
ローンの組替を行う
繰り上げ返済を利用する
まとめ
ローンが残っている事故車は買取可能?
ローンが残っている状態でも事故車を売却・廃車に出せますが、注意するべき点は「所有権が誰にあるか」です。
車検証の所有者欄が自分名義であれば、ローンの支払いが残っていても廃車手続きを進めることができます。
ただし車を手放した後も、返済が完了するまで継続しなければなりません。
一方で、信販会社やディーラー名義となっている場合は、完済後に所有権解除を行う必要があります。
一般的なカーローンでは所有権留保が設定されますが、銀行系マイカーローンの場合は最初から自分名義になるケースも多く、売却や廃車も自由に行えます。
事故車を処分する前には必ず車検証を確認し、所有権が誰にあるかを把握しておくことが重要です。
車の所有権(名義)を確認する方法と解除する方法
ここでは、車の所有権(名義)を確認する方法と解除する方法を詳しく解説します。
車の所有権(名義)を確認する方法
事故車を売却・廃車に出す際にまず必要なのは「所有権が誰にあるか」を確認することです。
所有権の確認は車検証の「所有者」欄を見れば分かります。
ローン購入をしている場合、多くは信販会社やディーラー名義になっており、自分名義でなければ勝手に手続きすることはできません。
なお、2023年1月以降に発行されている電子車検証では、使用者名は表示されますが所有者名は記載されません。
その場合はICチップをICカードリーダーや対応スマートフォンで読み取り、専用アプリを通じて確認します。
国土交通省の公式アプリを利用すれば自宅でも手軽に所有者を確認できるため、売却を検討する前に必ずチェックしておきましょう。
車の所有権(名義)を解除する方法
ローンを完済したら、所有権を解除して自分名義に変更する手続きが必要です。
流れとしては、まずローン会社へ所有権解除を依頼し、必要書類を揃えたうえで運輸支局や軽自動車検査協会で名義変更を行います。
完済後には「完済証明書」が1週間前後で送付されるため、それをもとに解除手続きを進めましょう。
必要書類は車検証、完済証明書、自動車税納税証明書、印鑑証明書などで、内容に不一致がある場合は住民票などの追加提出が必要です。
申請から書類が届くまでに10日前後かかるため、完済直後にすぐ売却できません。
平日しか受付していないため、時間の取れない方はディーラーや行政書士に依頼すれば、費用はかかりますがスムーズに進められます。
ローンの残りがある事故車を廃車買取に出す流れ
ローンの残りがある事故車を廃車買取に出す際は、以下の流れで行います。
- 所有者に連絡する
- ローンを返済する
- 所有者を変更する
ここでは、各流れについて詳しく解説します。
所有者に連絡する
ローン残債がある事故車を廃車に出す場合、最初に行うべきは車検証に記載されている「所有者」への連絡です。
所有者が信販会社やディーラーになっていることが多く、その同意がなければ所有権の解除は進められません。
事前に廃車の理由や状況を正直に説明することで、後の手続きをスムーズに進めやすくなります。
所有者によっては廃車の代行を行ってくれる場合もあり、余計な手間を省けることもあります。
そのため、迷わず早めに連絡を取り、今後の流れを確認しておくことが大切です。
ローンを返済する
事故車を廃車にするには、残っているローンを完済することが基本条件となります。
残債が少額であれば一括返済を選択し、早めに廃車手続きを進める方が経済的にも良いでしょう。
廃車せずに放置してしまうと、自動車税や保険料など維持費が無駄にかかり続け、還付金を受け取る機会も逃してしまいます。
ローン残高は電話での問い合わせやローン会社のWebサイト、支払明細書で確認できます。
最新の残高を正確に把握することで、今後の返済計画や廃車のタイミングを判断しやすくなります。
所有者を変更する
ローンを完済した後は、必ず所有者を自分の名義に変更する手続きが必要です。
返済が終わったからといって、自動的に名義が切り替わることはありません。
先述の通り、所有権解除には、ディーラーや信販会社へ連絡を入れ、完済証明書や印鑑証明書、車検証など必要書類を揃える必要があります。
会社ごとに求められる書類が異なる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
所有権解除が承認されれば、名義変更を運輸支局などで行い、正式に自分名義とすることで売却や廃車手続きが可能になります。
ローンの残債を減らすためには?
ここでは、事故で損傷した車にローンが残っている場合に、負担を少しでも軽くする方法を紹介します。
保険を利用する
事故によって車が廃車や全損になった場合、加入している車両保険や相手方の対物賠償保険を活用して、ローンの返済に充てることが可能です。
自損事故の場合は車両保険が適用されますが、支払われるのは車両の時価額が上限となるため、残債をすべて返済できるとは限りません。
一方、相手がいる事故で被害者となった場合は、相手の対物賠償保険から時価額相当の補償を受けることができます。
ただし、加害者が保険未加入だった場合は補償を受けられず、自己負担となる点に注意が必要です。
ローンの組替を行う
事故車を売却しても残債が残る場合に有効なのが、ローンの組替えサービスです。
これは、買取価格で返済しきれない残りの金額を新たなローンに切り替える仕組みで、金融機関が不足分を立て替える形となります。
例えば残債が150万円で、買取額が100万円だった場合、差額の50万円を組替えローンとして返済していくイメージです。
月々の返済額や期間を見直せるため、急いで事故車を処分したい方にとっては有効な選択肢となります。
ただし、利用にはローン会社の審査が必要で、条件を満たさなければ利用できない点は把握しておきましょう。
繰り上げ返済を利用する
余裕資金がある場合は、繰り上げ返済によって残債を減らす方法もあります。
全額を一括で返済できない場合でも、ボーナスや臨時収入を活用して一部を前倒しで支払うことで、利息負担を減らせます。
返済方法には、月々の返済額を減らす「返済額軽減方式」と、期間を短縮する「返済期間短縮方式」があり、自分のライフプランに合わせて選ぶことが可能です。
ただし、ローン会社によっては繰り上げ返済に手数料がかかる場合やディーラーローンでは対応していないケースもあるため、事前に条件を確認することが重要です。
まとめ
本記事では、ローンが残っている事故車を買取に出すことができるかどうか、名義確認と解除の方法、残債を減らすための方法など解説しました。
所有権がローン会社にある場合は、完済しない限り廃車手続きはできません。
一方、銀行系のマイカーローンのように所有権が最初から自分にある場合は、返済中であっても廃車することが可能です。
ただし、どちらのケースでもローン返済そのものは継続しなければなりません。
残債が大きく一括返済が難しい場合は、車両保険を活用したりローン組替えサービス、繰上げ返済など利用する方法も検討すると良いでしょう。
よくある質問
Q1.ローン中の事故車を処分する場合、所有権はどうなる?
ローン中の車は、所有権が販売店や信販会社にあるケースが多いため、そのままでは手続きが進められません。
買取を依頼する際は、所有権者の承諾を得て名義変更を行う必要があります。
Q2.事故車をローン中に買取に出すメリットは?
修理に高額な費用がかかる事故車を保持し続けるよりも、早めに買取に出して残債処理を進めることで、月々のローン負担を軽減できる可能性があります。
また、買取専門業者に依頼すれば、廃車費用がかからずに済む場合もあります。

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