買取情報

車を買取に出す際「少しの不具合なら嘘をついても良い」と思っていませんか。
実はその「嘘」が、あとから高額な損害賠償や契約解除につながる恐れがあります。
本記事では、車を買取に出す際に売り手側が嘘をついた場合のリスクと、実際に起きたトラブル事例、そしてリスクを回避するための注意点を紹介します。
業者側が嘘をつくケースについても紹介しますので、車の買取で損したくない方は、ぜひ参考にしてください。
目次
車の買取で嘘を申告するとどうなる?
契約不適合者として賠償責任を負わされる
買取価格にも影響する
信頼関係を損ない、契約解除されるケースも
伝え忘れた場合も過失対象となる可能性がある
申告すべき項目
車の買取で嘘をつくと問題になるケース
修復歴の偽装
走行距離の偽装
不具合に関する嘘
盗難車を自分の車として売却する嘘
業者同士の競り合いに関する嘘
車の買取でトラブルを避けるためにするべきこと
車の状態をチェックする
修復歴や事故歴は必ず伝える
メンテナンスノートを準備する
契約書の内容は必ず目を通す
所有者が自分でない場合は事前に相談する
車を買取する際に業者側が嘘をつくことはある?
業者に関するトラブル事例
JPUC・JADRI加盟店であれば安心して買取できる
嘘をつかれたら消費生活センター・JPUC・弁護士に相談する
まとめ
車の買取で嘘を申告するとどうなる?
車を売却する際、売り手側には車の状態や修復歴、走行距離などに関する正確な情報を申告する義務があります。
万が一、故意に嘘の申告をした場合や重要な情報を隠した場合、法的責任を問われたり、契約そのものに大きな影響を与えることになるため注意が必要です。
以下では、嘘の申告がどのようなリスクを招くのか、具体的に見ていきましょう。
契約不適合者として賠償責任を負わされる
車の売買契約は、売り手と買い手の双方が「車の状態」や「情報」に納得したうえで成立します。
しかし、売り手が事故歴や修復歴、故障箇所などの重要な事実を故意に隠したり、事実とは異なる申告が判明したりした場合は、「契約内容の不適合」が生じます。
このような場合は「契約不適合責任」を問われ、修理費用や減額分の返金、契約の解除といった賠償責任を負わされる可能性があるのです。
買取価格にも影響する
車の買取時の査定では、外装や内装、エンジンの動作確認などをチェックしますが、短時間の検査ではすべての不具合を見抜けるわけではありません。
そのため、車を引き取ったあとで修復歴や不具合が見つかるケースも多く、その場合は買取価格が減額されたり、差額の返金を求められたりする場合があります。
これは取引後に異常が判明した場合にも起こり得ることで、事前に提示されていた金額よりも大幅に査定額が下がるだけでなく、後々のトラブルを招く原因にもなります。
信頼関係を損ない、契約解除されるケースも
事実と異なる申請が判明した際には、査定先との関係性に悪影響を及ぼし、契約自体が解除されるケースもあります。
車の売買は、単に契約書を交わすだけでなく、お互いの信頼が前提となって成り立っています。
もし、交渉中や契約締結後に嘘が発覚すると、「信頼できない相手」と判断され、買取そのものを拒否されたり、すでに契約が成立していた場合でも解除されたりすると損しかしないでしょう。
伝え忘れた場合も過失対象となる可能性がある
嘘の申告は、伝え忘れといった故意でなくても過失対象となるケースもあります。
たとえば、運転中に異音や不具合があるにもかかわらず申告を忘れていると、「信頼できない相手」と判断され、契約不適合責任を問われる可能性もあります。
少しでも気になる箇所があれば、メモしておくなどして、正確に車の情報を伝えるようにしましょう。
申告すべき項目
ここまで車の買取時に虚偽の申告について紹介してきましたが、具体的にどのような箇所を申告すべきなのでしょうか。
買取時に申告すべき項目は、以下の6つです。
-
- 車の不具合
- 修復歴・事故歴
- 冠水歴・浸水歴
- 使用状況
- 購入方法
- メーター交換歴・改ざん歴
なお、申告する際は、伝えた伝えていないなどのトラブルを避けるためにも、契約書に必ず記載してもらいましょう。
車の買取で嘘をつくと問題になるケース
車を買取してもらう方の中には「少しくらいならバレないだろう」と思って、虚偽の情報を伝えてしまう人もいます。
ここで嘘をつくと問題になるケースを紹介しますので、これから車を売却する方は事前に確認しておきましょう。
修復歴の偽装
車の買取で嘘をつくと問題になるケースで、特に多いと言われるのが、修復歴の偽装です。
修復歴車は、事故などにより車両の主要箇所であるフレームを損傷・修復した車です。
見た目にはキレイに直っている場合でも、走行性能や安全性に影響を及ぼす可能性があるため、中古車市場では価値が大きく下がる傾向があります。
つまり、いくら見た目がきれいでも、それを隠して売却しようとすれば、重大なトラブルにつながる可能性があるのです。
また、冠水車も同様に、エンジンや電気系統に深刻なダメージを受けている可能性があるため、修復歴と並んで重要な申告事項となります。
走行距離の偽装
車の走行距離は、査定に大きく関係する重要なポイントです。
基本的には走行距離が少ないほど買取価格も高くなるため、こちらのケースでも偽装を試みる人が多いと言われています。
具体的には、メーターの交換や数値の改ざんなど、本当は走行距離が多いにもかかわらず、少ない数値に見せかけて料金を上乗せする手口が見られます。
しかし、走行距離の偽装は専門業者による点検や履歴の照合で発覚してしまうため、バレることがほとんどです。
また、中古車で買った車がすでに改ざんされていたケースもあるため注意が必要です。
なお、場合によってはメーターを交換せざるを得ないケースもありますが、その場合は交換時の距離をステッカーやメンテナンスノートに残しておくことをおすすめします。
不具合に関する嘘
走行前にエンジンがかかりにくい、走行中にカーブが曲がりにくいといった不具合に関しても丁寧に伝えることが大切です。
場合によっては「これは伝えたほうが良いのかな?」と迷うときもあると思いますが、トラブル回避のためにも正直に報告するほうが良いでしょう。
また、正直に伝えるほうが査定士の評価にもつながり、査定額アップも期待できます。
盗難車を自分の車として売却する嘘
近年、車を盗んで自分の車として売却する方が増えていますが、盗難車を売る行為は犯罪です。
もし、盗難車と知りながら売却したことがバレると、犯罪行為とみなされ、買取額以上の損害賠償を請求されます。
場合によっては買取業者も罪に問われる可能性があるため、絶対にやめましょう。
業者同士の競り合いに関する嘘
車を買取してもらう際に値段を交渉すると思いますが、業者から言われた査定額に嘘をついて競り合いにかける方もいます。
たとえば、A社が提示した金額が50万円だったにもかかわらず、B社には「A社は100万円と提示してくれた」など虚偽の申告です。
少し値段を高くする嘘はわからなくもありませんが、買取業者同士はお互いの買取価格を知っている場合もありますので、あまりにも差がありすぎるとバレてしまうでしょう。
その場合「信頼できない相手」と判断され、結果として査定額の減額も考えられます。
車の買取でトラブルを避けるためにするべきこと
車を買取してもらう際に、咄嗟に嘘を付いてしまうこともあるでしょう。
しかし、ここまで紹介してきたように嘘の申告は減額や信頼関係の悪化、損害賠償といったマイナスに働くことばかりです。
そのため、査定時にはある程度の準備が必要です。
車の状態をチェックする
車の査定時には、査定士が車の状態を細かく確認してくれますが、日頃の車の状態は所有者のほうがわかっています。
そのため、日頃から気になる箇所があればメモをとっておき、査定時に伝えるようにしましょう。
修復歴や事故歴は必ず伝える
修復歴や事故歴は、車の状態を報告するとともに必ず伝えるようにしましょう。
冒頭でもお伝えした通り、買取後に修復歴や事故歴が発覚した場合、契約不適合責任に問われ損害賠償を負わされる場合があります。
また、忘れた場合でも同様の罪を問われますので、必ず報告することが大切です。
メンテナンスノートを準備する
メンテナンスノートは、今までどういった修理やパーツを交換してきたかがわかる書類です。
用意しておけば車の今の状態を把握しやすくなるため、査定士からの評価アップも期待できるでしょう。
また、伝え忘れ防止にも役立ちます。
契約書の内容は必ず目を通す
車を買取してもらう際の売買契約書には、契約不適合責任やキャンセルといった内容が記載されています。
契約を結ぶ前は必ず目を通し、不明な点やわからない箇所があれば、その場で確認しましょう。
特に契約締結後のキャンセルは、費用が発生する可能性が高いため、確認しておくことをおすすめします。
所有者が自分でない場合は事前に相談する
車を買取してもらう際、ケースによっては自分が所有者でない場合もあると思います。
しかし、基本的には自分が所有者でない車は売却できず、その場合は先に名義変更等の手続きをする必要があります。
ケースによって必要書類や手続き方法が異なってきますので、わからない場合は業者に相談しましょう。
車を買取する際に業者側が嘘をつくことはある?
基本的には誠実な業者が多いものの、中には不当な査定や説明で売り手を不利にさせる悪質な業者も存在します。
ここでは、実際にあったトラブル事例や、安心して取引するためのポイントをご紹介します。
業者に関するトラブル事例
業者に関するトラブル事例には、以下が挙げられます。
- 見積額と買取額が大きく異なる
- 契約前に車の引き取りを行う
- 買取を強引に行う
- クーリングオフができると嘘をつく
- 還付金の説明がない
- 高額なキャンセル料を請求してくる
- いつまでも入金されない
中には、車を直接見ない、オンラインや写真確認だけで済ますといった業者も存在しますので、業者選びは慎重に行うことが大切です。
JPUC・JADRI加盟店であれば安心して買取できる
車の買取で安心して業者を選びたい方は、JPUCやJADRI加盟店を選ぶことをおすすめします。
JPUC(日本自動車購入協会)やJADRI(日本自動車流通研究所)は、公正で安心な中古車取引を推進するための第三者機関です。
これらに加入している店舗であれば、公正な取引をしてくれるので、安心して任せられるでしょう。
嘘をつかれたら消費生活センター・JPUC・弁護士に相談する
もし車の買取で業者から嘘をつかれたら、消費者生活センターやJPUC、弁護士、警察などに相談しましょう。
消費者生活センターやJPUCは、車に関する問い合わせや苦情などに対応した機関です。
しかし、直接買取業者に返金対応はできませんので、相談後に被害が明確であるなら、弁護士や警察に相談すると良いでしょう。
まとめ
本記事では、車を売る際に虚偽の情報を伝えた場合の影響について説明し、問題になるケースやトラブルを避けるための対策を紹介しました。
虚偽の申告は、減額や契約解除、損害賠償といった重大なトラブルにつながるケースも多数存在します。
安心して取引を進めるためには、車の状態を正直に伝え、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
よくある質問
Q1. 車の買取で修復歴をうっかり申告し忘れた場合は?
たとえ意図的でなかったとしても、修復歴の申告漏れは「過失」とみなされ、契約不適合責任を問われる可能性があります。
買取後に事故歴が判明すると、減額請求や契約解除、損害賠償の対象になることもあるため、些細な修理でも事前に正しく伝えることが大切です。
Q1. 車の買取で修復歴をうっかり申告し忘れた場合は?
不当な説明や虚偽の査定に不安を感じた場合は、まず契約書の内容を確認し、記録(会話内容・査定時の写真など)を残しておくことが重要です。
悪質な場合は、消費生活センターやJPUC(日本自動車購入協会)、弁護士に相談することで適切な対応をとることができます。
信頼できるJPUCやJADRI加盟店を選ぶことで、トラブルのリスクを軽減できます。

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