買取情報
車を購入する場合は、リサイクル預託金を支払います。
リサイクル預託金は、廃車になった車を処分するために必要な費用です。
では車を買取に出す場合、支払ったリサイクル預託金は返金されるのでしょうか。
この記事では、車買取時のリサイクル預託金の取り扱いについて解説しています。
リサイクル預託金の会計処理の方法についても解説しているので、個人事業主や法人の方は参考にしてください。
目次
リサイクル預託金に関する基礎知識
リサイクル預託金とは
リサイクル預託金の内訳
シュレッダーダスト
フロン類
エアバッグ類
資金管理料
情報管理料
リサイクル預託金を支払うタイミング
リサイクル預託金は車種によって金額が異なる
車の買取時におけるリサイクル預託金の返金について
車の買取時に返金される
廃車にした場合は返金されない
リサイクル預託金の返金パターン
買取価格に含める場合
買取価格に含めない場合
下取りの場合
車の買取時にリサイクル券を紛失した場合は
再発行はできない
返金してもらうことは可能
自動車リサイクル料金預託状況の証明書の発行手順
車買取時のリサイクル預託金の会計処理
リサイクル預託金の勘定科目
リサイクル預託金の仕訳や損益計算の方法
リサイクル預託金の消費税
まとめ
リサイクル預託金に関する基礎知識
そもそもリサイクル預託金とはどのような費用なのか、内訳や支払うタイミングについて解説します。
リサイクル預託金とは
車を廃車にするときに必要な費用のことです。
自動車リサイクル法に基づき、すべての自動車ユーザーが負担する費用になります。
購入した車のリサイクル預託金を支払うと、リサイクル券が発行される仕組みです。
リサイクル券は、車の売却時に必要になるため、自動車検査証と一緒に大切に保管しておきましょう。
リサイクル預託金の内訳
リサイクル預託金に含まれているのは、次のとおりです。
- シュレッダーダスト
- フロン類
- エアバッグ類
- 資金管理料
- 情報管理料
内訳の詳細をチェックしていきましょう。
シュレッダーダスト
シュレッダーダストを回収し、適正に処理するために必要な費用です。
シュレッダーダストとは、車から鉄などの金属素材、エンジンなどのパーツを取り外した際に残る、樹脂やゴム、細かな破片になります。
燃やして熱源として再利用したり、原材料に戻したりすることで、最終的に処分するごみの量を減らすことが目的です。
フロン類
フロン類を回収し、高熱で分解して無害化するための費用です。
カーエアコン用の冷媒として、どの車にも利用されています。
フロン類はオゾン層を破壊し、地球温暖化を促進する原因となるため、大気に放出されるのを防ぐことが大切です。
エアバッグ類
エアバッグ類を回収し、適正に処理するためにかかる費用です。
回収後に残った金属は、原材料に戻されます。
エアバッグ類は爆発する危険性があるため、処理するためには、専門的な知識や技術が必要です。
資金管理料
使用済み自動車の処理状況を、電子管理するために必要な費用です。
情報管理料は、290円になります。
使用済み自動車を引き取った場合は、410円です。
情報管理料
リサイクル料金の収受や管理、運用にかかる費用です。
資金管理料は、どの車も一律で130円になります。
リサイクル預託金を支払うタイミング
リサイクル預託金を支払うタイミングは、新車や中古車を購入するときです。
廃車にするときではないので注意してください。
また、購入時に一括で支払うのが基本です。
車を購入する際の必要経費になります。
リサイクル預託金は車種によって金額が異なる
リサイクル預託金は、項目ごとのリサイクルに必要な料金が、車種ごとに設定されています。
シュレッダーダスト、エアバッグ類、フロン類の料金は、6,000円〜1万8,000円程度です。
詳しい金額については、自動車メーカーや輸入事業者のホームページで確認できます。
車の買取時におけるリサイクル預託金の返金について
車を買取業者に売却するときに、リサイクル預託金は返金されるのか、どのように返金されるのか、について詳しく解説します。
車の買取時に返金される
車を購入するときに支払ったリサイクル預託金は、車を買取に出す際に返金されます。
ただし、返金されるのは、シュレッダーダスト、エアバッグ類、フロン類の料金のみです。
資金管理料と情報管理料は、すでに使用されているため返金されません。
廃車にした場合は返金されない
買取に出した車の状態が悪くて廃車になる場合は、返金の対象外です。
支払ったリサイクル預託金は、車を適正に処理するために使用されます。
廃車になった場合は、リサイクル預託金が手元に戻らないことを理解しておきましょう。
リサイクル預託金の返金パターン
リサイクル預託金の返金には、次のようなパターンがあります。
- 買取価格に含める場合
- 買取価格に含めない場合
- 下取りの場合
それぞれのパターンごとに、返金の方法を確認していきましょう。
買取価格に含める場合
リサイクル預託金が車の買取価格に含まれる場合は、車の売却代金に返金額がプラスされます。
たとえば買取価格が50万円、リサイクル預託金が2万円の場合、受け取れる金額は52万円です。
明細書にリサイクル預託金が含まれているか、忘れずに確認しましょう。
買取価格に含めない場合
買取価格とは別で返金されるケースもあります。
先に売却代金を受け取ったあとに、別途費用として別日にリサイクル預託金が返金されます。
別にすると手続きの手間がかかるので、基本的には、買取価格に含めるケースが多いです。
下取りの場合
ディーラーで新車を購入する際に、今乗っている車を下取りに出す場合は、下取り価格にリサイクル預託金が含まれている場合と、別途で返金される場合の2通りです。
車の購入代金から下取り額が値引きされるなど、計算が複雑になりやすいので、リサイクル預託金の分が含まれているかしっかり確認しましょう。
車の買取時にリサイクル券を紛失した場合は
車の買取時にリサイクル券を紛失した場合は再発行ができるのか、リサイクル預託金の返金が受けられるのか、について解説します。
再発行はできない
リサイクル券を紛失してしまった場合、原則再発行は不可です。
紛失してしまった場合は、自動車リサイクルシステムでリサイクル料金の預託状況を確認してください。
返金してもらうことは可能
リサイクル券を紛失した場合でも、リサイクル預託金を返金してもらうことは可能です。
ただし、自動車リサイクル料金預託状況の証明書を用意する必要があります。
自動車リサイクル料金預託状況の証明書の発行手順
自動車リサイクル料金預託状況の証明書を発行するときの手順は、次のとおりです。
1.自動車リサイクルシステムにアクセスする
2.リサイクル料金検索を開く
3.車検証をもとに検査項目を入力する
4.料金表示を開く
5.自動車リサイクル料金の預託状況がPDFで出力される
印刷すれば、リサイクル券の代わりとして利用できます。
車買取時のリサイクル預託金の会計処理
最後に、車買取時のリサイクル預託金の会計処理について解説します。
リサイクル預託金の勘定科目
リサイクル預託金の返金時に、車の買取価格に含まれる場合と、含まれない場合で勘定科目が異なります。
含まれる場合は売上高に、含まれない場合は預かり金として処理するのが基本です。
リサイクル預託金の仕訳や損益計算の方法
買取価格が50万円、預託金が2万円の場合、買取価格に含めるなら売上高が52万円になります。
含まれない場合は、売上高が50万、預かり金が2万という処理が必要です。
リサイクル預託金の勘定科目によって、仕訳や損益計算が異なるので注意しましょう。
リサイクル預託金の消費税
車を買取に出す場合、リサイクル預託金は非課税売上となります。
消費税はかからないので、間違えないようにしましょう。
よくある質問
Q1.リサイクル預託金が不要な車はある?
A.大型特殊自動車や小型特殊自動車、被けん引車や二輪車は、リサイクル預託金の負担義務がありません。
農業機械や林業機械も不要です。
これらの車両を廃車にする場合も、リサイクル預託金を支払う必要はありません。
Q2.リサイクル預託金が未払いの場合は?
A.未払いの状態の車を廃車にする場合は、廃車を依頼する業者に対して、未預託料金を支払う必要があります。

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