車を売るときに「住民票は必要なのか。手続きで何を準備すればいいのか」と悩む方は少なくありません。
GS編集部結論からお伝えすると、車の買取や下取りでは、基本的に住民票は不要です。
ただし、住所変更をしていたり、車検証と印鑑証明書の住所が一致していない場合など、一部のケースでは住民票が求められます。(参照:自動車検査登録総合ポータルサイト)
車は明後日引き取ってもらえるんやけど、名義がリース会社のまんまやし、私の住所も実家やしで書類がややこい??
コンビニで戸籍も取れるけど、本籍と住民票の県が違うからコンビニで取れる様に登録せなあかんみたいやし(これはやっとくと便利そう)
車買取のお金入るのだいぶ先になりそ??— とっとこ玉牛モー????とうー?? (@TAMA_TAYU) January 19, 2023
この記事では、住民票が必要になる具体的な条件や、戸籍謄本・附票との違い、取得方法までをわかりやすく解説しています。
住民票が必要になる車売却のケース


車の売却時に住民票が必要になるのはごく一部のケースに限られます。ただし、該当する条件に当てはまる場合、住民票を提出しなければ名義変更が進まず、売却そのものが滞るおそれがあります。
とくに住所変更を複数回している方や、印鑑証明書との情報が一致しない場合などは注意が必要です。
住民票が必要になる車売却のケース
住所変更後で車検証と印鑑証明書の住所が異なる場合
車を売る際、名義変更手続きでは「印鑑証明書」と「車検証」に記載されている住所が一致していることが前提となります。
しかし、引っ越しなどで住所が変更された後、車検証の住所を更新していない場合はこの一致が崩れます。そのようなとき、現住所とのつながりを証明する書類として住民票が必要になります。



住民票には現在の住所だけでなく、直前までの旧住所も記載されているため、「この人は同一人物である」という裏付けになるのです。
買取業者や運輸支局でも、住所の不一致が確認されると名義変更を受け付けてもらえないため、あらかじめ住民票を準備しておくと安心です。


転居を2回以上している場合
転居を1回だけ行っていれば、住民票に記載された旧住所と車検証の住所が一致し、同一人物であることを証明できます。
しかし、2回以上引っ越している場合、住民票の履歴だけでは車検証の住所とつながらない可能性があります。このようなケースでは、さらに過去の住所履歴が記載された書類が必要になります。
とくに売却予定の車が旧住所のまま登録されている場合は、名義変更の手続きに支障が出やすくなります。
引っ越しを複数回している人は、住民票ではない追加書類が必要になる可能性があるため、早めに確認しておくと安心です。
【引っ越し2回以上の場合】住民票の除票
住民票の除票とは、転出や死亡などによりその住所から住民登録が抹消されたことを示す記録です。
車検証に記載された旧住所と現住所が異なる場合、過去にその住所に住んでいたことを証明するために、この除票が必要になることがあります。



除票は基本的に市区町村の窓口で取得でき、保存期間は5年と定められています。
すでに保存期間を過ぎている場合は、戸籍の附票など他の書類で代用する必要があります。


【引っ越し2回以上の場合】戸籍の附票
戸籍の附票(ふひょう)は、戸籍に紐づく住所の履歴を記録した書類です。
過去の転居情報を一覧で確認できるため、車検証の住所と印鑑証明書の住所が異なる場合に、その住所がすべて同一人物のものであることを証明できます。
とくに転居を2回以上している方や、住民票の除票が取得できない場合に活用されることが多いです。



取得は本籍地の市区町村役場で行えますが、本籍地が遠方の場合は郵送請求にも対応している自治体が多いため、事前に確認しておくと安心です。
車の買取では住民票は原則不要


車を買取業者に売却する場合、多くのケースでは住民票の提出は不要です。



一般的には、本人確認書類(運転免許証など)と印鑑証明書があれば手続きが進められます。
とくに車検証の住所と印鑑証明書の住所が一致している場合、追加で住民票を求められることはありません。
ただし、転居歴がある方や、書類上の住所に差異がある場合は、住民票を求められることもあります。したがって、必要書類を準備する際には、車検証と現在の住所が一致しているかどうかを必ず確認しておきましょう。
車の売却時に必要な書類一覧
車を買取や下取りに出す際は、あらかじめ必要な書類を揃えておくことでスムーズに手続きが進みます。主な書類は以下のとおりです。
| 普通自動車・軽自動車 売却時の必要書類一覧 | |||
|---|---|---|---|
| 書類 | 普通 | 軽自 | 備考 |
| 実印 | |||
| 認印 | |||
| 印鑑証明書 | 発行後1ヶ月以内のもの×2通 | ||
| 自動車検査証 (車検証) | 現住所、氏名の確認が必要 | ||
| 自賠責保険証明書 | |||
| 自動車納税証明書 | 有効期限の確認 | ||
| 軽自動車納税証明書 | 有効期限の確認 | ||
| 振込口座情報 | |||
| リサイクル券 | |||
| 住民票 | ※住所変更が一度の場合 | ||
| 戸籍の附票 または住民票の除票 | ※住所変更が複数回あった場合 | ||
| 戸籍謄本 | ※結婚などで姓が変わっている場合 | ||
| 各買取店で作成する書類 (※準備する必要なし) | |||
| 書類 | 普通 | 軽自 | 備考 |
| 譲渡証明書 | |||
| 委任状 | |||
| 自動車検査証記入申請書 | |||
なお、住民票は原則不要ですが、住所変更がある場合などに例外的に求められることがあります。事前に業者に確認しておくと安心です。
住民票に必要な記載内容と注意点


車の売却時、住民票にどこまで記載が必要になるかは以下のとおりです。
- 氏名
- 生年月日
- 住所
- 世帯主との続柄
世帯全員の住民票ではなく、本人のみの情報が記載された住民票で問題ありません。また、本籍の記載は必要ありません。
マイナンバーが記載された住民票を提出すると受け付けてもらえないので、マイナンバー欄は省略した形式で発行してください。
車売却で戸籍謄本が必要になるケース



戸籍謄本が必要なのはどんな場合なの?



戸籍謄本が必要になるのは結婚などで名字が変わった時です。
車を購入して手元の車検証を作成した時以降に結婚した場合、名字が変わります。
そのまま陸運局で変更手続きをしていない場合、本人確認のため戸籍謄本を提出することになります。
戸籍謄本に記載されている内容
戸籍謄本(正式には戸籍全部事項証明書)には、その戸籍に登録されている全員の氏名・生年月日・本籍・続柄・婚姻関係・転籍履歴などが詳細に記載されています。
この書類は、家族構成や過去の住所変更の流れを公的に証明できる重要な資料として扱われます。
通常の売却手続きでは戸籍謄本を使うことは少なく、あくまで例外的な対応として求められる書類です。そのため、戸籍謄本が求められる状況に該当するかを冷静に見極めたうえで、役所での取得を検討しましょう。



戸籍謄本は住所だけでなく、さまざまな身分情報も含まれるため、提出時はプライバシー管理にも気をつけることが大切です。


住民票を取得する2つの方法


住民票は市区町村で発行される公的な書類ですが、その取得方法は大きく分けて2通りあります。ひとつは窓口での直接取得、もうひとつはマイナンバーカードを活用したコンビニ交付サービスです。
引っ越し後の名義変更や車売却の手続きで住民票が必要になった場合、自分に合った方法でスムーズに取得しておくと安心です。とくに急ぎの場合や平日に役所に行けない方にとって、マイナンバーカードを使ったコンビニ交付は便利な手段です。
住民票を取得する2つの方法
市役所・出張所・地域センターで取得する方法
住民票を取得する最も一般的な方法は、市役所やその出張所、地域センターなどの窓口で申請することです。本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)を持参すれば、その場で発行してもらえます。基本的に当日中に受け取れるため、急ぎの場合にも対応しやすい方法です。
ただし、平日の開庁時間内(多くは8:30~17:15)にしか利用できないため、仕事や予定がある方はスケジュールの調整が必要です。
なお、代理人による取得も可能ですが、その際は委任状や代理人自身の本人確認書類が求められます。
手数料は自治体によって異なりますが、一般的には300円程度です。住所変更を伴う名義変更や車の売却手続きに備えて、正確な内容が記載された最新の住民票を取得しておきましょう。
マイナンバーカードを使ってコンビニで取得する方法
マイナンバーカードを持っていれば、住民票はコンビニでも取得できます。利用できるのは「マルチコピー機」が設置されたセブン-イレブンやローソン、ファミリーマートなどの対象店舗で、対応時間は原則6:30~23:00と、役所よりも圧倒的に長く便利です。
操作方法もシンプルで、カードを読み取り機にかざし、画面の指示に従って進めるだけ。



本人確認もマイナンバーカードの暗証番号で行えるため、手続きにかかる時間は数分程度です。
ただし、戸籍附票など一部の証明書には対応していない自治体もあるため、事前にお住まいの市区町村の公式サイトで確認しておくと安心です。費用は自治体によって異なりますが、多くの場合は窓口よりも安く、200円程度で済むこともあります。
まとめ|車売却に必要な書類と住民票の扱い方
車を売却するとき、住民票は原則不要ですが、以下のような一部のケースでは提出が求められます。間違いや準備漏れを防ぐためにも、状況に応じた必要書類をしっかり確認しておきましょう。
| 状況 | 住民票の必要性 | 補足 |
|---|---|---|
| 車検証と印鑑証明書の住所が一致 | 不要 | 引越しがなければ基本的に不要 |
| 住所変更を1回している | 必要 | 住民票(除票)で現在地とのつながりを証明 |
| 住所変更を2回以上している | 必要 | 戸籍の附票が必要 |
| 印鑑証明書の発行ができない | 必要 | 再取得が必要なため、住民票も確認される可能性あり |
住民票を取得する際は、記載内容にも注意が必要です。
マイナンバーが記載された住民票を提出すると受け付けてもらえないので、マイナンバー欄は省略した形式で発行してください。また、本人のみの情報が記載された住民票で問題ありません。本籍の記載も必要ありません。
住民票の取得方法は次の2つです。
- 市区町村の窓口で取得
- 本人確認書類を持参して、即日交付が可能
- マイナンバーカードでコンビニ交付
- 時間外や休日でも取得できて便利
車の売却には複数の書類が必要となるため、どのケースにどの書類が求められるかを事前に把握しておくことが大切です。とくに、住所や名義変更に関する書類はトラブル防止のためにも不備なく揃えておく必要があります。



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