買取情報

「故障した車はもう売れないのでは…」
そんな不安を抱えているなら、心配しすぎかもしれません。
結論、故障車でも多くの場合は買取可能です。
理由は、車として走らなくてもパーツや素材としての価値が残っているためです。
エンジン不調や電装系の故障があっても、専門業者は再利用できる部分を評価して価格をつけます。
本記事では、故障車が買い取られる仕組みから、状態別にどこへ売れば損をしないのか、さらに査定額を上げるポイントまでわかりやすくまとめました。
「できるだけ高く、手間なく売りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
まず結論:故障車でも売却は可能!
故障車の定義どんな状態の車が「故障車」にあたる?
故障車が売れる理由
理由①パーツ単体でも再販・輸出価値がある
理由②鉄・アルミ・レアメタルなど資源素材に価値がある
理由③海外・リユース市場での需要が高い
故障の程度別|売却先と買取相場の目安
軽度の故障:中古車買取業者に依頼
重度の故障:廃車買取業者に依頼
ディーラー下取りが向かない理由
故障車を高く売るための5つのコツ
①故障箇所は正直に申告する
②契約書や入金条件を細かく確認する
③売却完了まで車を丁寧に保管しておく
④信頼できる業者を選ぶ
⑤オプション装備などアピールポイントを伝える
廃車買取業者を選ぶ際の注意点
国の認可を受けたリサイクル工場を保有しているか
還付金(税金・保険料)の説明があるか
相場より高すぎる査定額を提示していないか
故障車買取の流れと必要書類
ステップ1:査定を申し込む
ステップ2:必要書類を準備(普通車/軽自動車)
ステップ3:契約・引き渡し・入金確認
トラブルを避けるための注意点
故障を隠して売却するとどうなる?
契約不適合責任と減額リスク
キャンセル料・引き取り条件の確認方法
まとめ
まず結論:故障車でも売却は可能!
故障した車でも売却は可能です。エンジンが動かない不動車であっても、多くの場合は買取対象となります。
理由は、故障車や事故車を専門に扱う買取業者が近年増えたためです。
海外への輸出ルートや中古部品としての需要があり、走行できない車にも価値が認められています。
廃車にする必要はありません。かつては値段がつかなかった故障車でも、現在は専門の販路を持つ業者が複数存在しています。
故障の程度によって適した売却先は変わりますが、ゼロ円で処分する選択肢ではなく、現金化できる可能性が高いです。
故障車の定義どんな状態の車が「故障車」にあたる?
故障車には明確な基準がありません。車を構成する部品のどこかに不具合があれば、故障車として扱われます。
エンジンがかからない、駆動部分の異常で走行できないといった重度の症状が代表例です。
電気系統が作動しないトラブルや、走行中に異音が発生する状態も該当します。
また、事故で破損した車や、床面より上まで浸水した水没車も故障車に含まれるでしょう。
つまり、高額な修理費がかかる車や安全な走行に支障をきたす車が故障車にあたります。
故障車が売れる理由
故障していても売れる理由、仕組みについて解説します。
理由①パーツ単体でも再販・輸出価値がある
故障した車でも、まだ使える部品が数多く残されています。
エンジン本体が壊れていても、タイヤやホイール、バッテリー、ドア、ライト類などは正常に機能することが多いためです。
買取業者はこうした部品を取り外し、中古パーツやリビルト品として再販売を行います。
近年ではインターネットの普及により、中古部品の流通網が全国規模に広がりました。
修理技術も向上し、リビルト品の品質は新品に匹敵するレベルに達しています。
部品単位での需要は安定しており、故障車であっても分解すれば十分な利益を生み出せるのです。
理由②鉄・アルミ・レアメタルなど資源素材に価値がある
自動車には鉄やアルミニウム、銅といった金属資源が大量に使われています。
車を分別すれば、これらの金属を資源として回収することが可能です。
環境省の調査によれば、日本国内の製品全体には膨大な量の金属資源が蓄積されています。
資源価格の高騰を背景に、使用済み製品から金属を回収する重要性が高まっている状況です。
さらに車には触媒に使われる白金や、電子部品に含まれるレアメタルなど、希少価値の高い素材も含まれています。
廃車専門の業者は、こうした資源を効率的に回収・販売することで利益を確保しています。
理由③海外・リユース市場での需要が高い
日本車は海外市場で高い人気を誇ります。
品質が高く故障しにくいという評価があり、特に自国で車を生産していない国々で強い需要があるためです。
海外では走行距離が20万kmを超えても現役で使われるケースが珍しくありません。
日本国内では修復歴があると敬遠される車でも、海外では走りさえすれば問題ないと考える人が多いです。
並行輸入ルートの拡大により、国内で値がつかない故障車でも輸出先を見つけやすくなりました。
こうした海外需要が、故障車に新たな価値を生み出しているわけです。
故障の程度別|売却先と買取相場の目安
故障していても車には価値が残ります。
パーツとしての再販価値、素材としての資源価値、そして海外市場での需要という3つの観点から、故障車が買取対象となる仕組みを見ていきましょう。
軽度の故障:中古車買取業者に依頼
走行に支障がない程度の故障であれば、中古車買取業者への売却が可能です。
修理が必要なパーツがあっても、その費用を査定額から差し引く形で買い取ってもらえます。
軽度の故障として扱われる主な症状は次のとおりです。
・エアコンの不具合
・タイヤのパンクや摩耗
・ドアの開閉不良
・バッテリー上がり
・ワイパーやライトの故障
これらは中古車市場でも需要があるため、修理せずに売却したほうが経済的です。
故障の程度が判断できない場合も、まずは買取業者に相談してみましょう。
買取相場は車種や年式によって異なりますが、修理費用分を差し引いた金額での買取です。
重度の故障:廃車買取業者に依頼
走行が困難な重度の故障車は、廃車買取業者への依頼が適しています。
車両として価値がなくても、パーツや金属資源として買い取ってもらえる可能性が高いためです。
廃車買取業者への依頼が適している主な症状は次のとおりです。
・エンジンが始動しない
・トランスミッションの故障
・水没車や冠水車
・中古車買取業者で値段がつかなかった車
・引き取り費用を請求された車
廃車買取業者は自動車リサイクル法に基づいて認可を受けた業者が多く、車を解体してパーツを再販したり、鉄やアルミなどの金属資源として売却したりします。
買取価格は数千円から数万円程度が相場ですが、値段がつかない場合でも無料で引き取ってもらえることがほとんどです。
ディーラー下取りが向かない理由
故障車の売却にディーラー下取りはおすすめできません。
ディーラーは新車販売が本業であり、故障車の買取や再販のノウハウが限られているためです。
ディーラー下取りの主なデメリットは次のとおりです。
・査定額が低くなりやすい
・重度の故障は下取りを断られる可能性がある
・逆に処分費用を請求される場合もある
・自動車重量税などの還付金の説明がない場合がある
タイヤやバッテリー交換で済む軽度の不具合であれば下取り可能なケースもありますが、査定額は買取専門店より低めです。
エンジンやトランスミッションなど重大な故障の場合は、下取り自体を断られることも少なくありません。
故障車の評価は業者ごとに大きく差が出るため、ディーラーに限定せず複数の買取業者で見積もりを取ることをおすすめします。
故障車を高く売るための5つのコツ
故障している車でも、売却時のちょっとした工夫で買取価格に差が出ます。
業者との交渉や準備を適切に行えば、想定以上の金額で手放すことが可能です。
ここでは、故障車を少しでも高く売るための実践的なポイントを5つ紹介します。
①故障箇所は正直に申告する
故障している部分を隠して売却すると、後から大きなトラブルに発展します。
買取後に業者が故障を発見した場合、契約不適合責任を問われて減額や損害賠償を請求される恐れがあるためです。
消費者庁も中古車売却時の注意点として、車の状態を正確に伝えることを推奨しています。
エンジンの不具合や事故歴、修復歴などは必ず事前に申告しましょう。
一般社団法人日本自動車購入協会が運営する相談室にも、告知義務違反による減額トラブルの相談が多く寄せられています。
正直に申告することで、業者との信頼関係も築けます。
誠実な対応が、結果的にスムーズな取引につながるため大切です。
②契約書や入金条件を細かく確認する
契約トラブルを防ぐためには、売買契約書の内容を細かく確認することが欠かせません。
特に次の3点は必ずチェックしましょう。
・買取金額の支払い時期と方法
・キャンセル時の違約金の有無
・自動車税や自賠責保険料の扱い
また、一般社団法人日本自動車購入協会(JPUC)では、消費者保護の観点から内容を審査し、適正と認めた契約書に「監修番号」を付与しています。
この番号がある契約書は、一定の基準に沿って作成されたものと判断できます(ただし、公的な認証ではありません)。
なお、売却だけでは自動車税や自賠責保険の還付は受けられません。
廃車(抹消登録)を行った場合のみ、残り期間に応じて還付されます。
処理を業者に任せる場合は、返金の扱いを契約書で確認しておくと安心です。
③売却完了まで車を丁寧に保管しておく
契約後から引き渡しまでの期間も、車はあなたが責任を持って管理する必要があります。
この間に新たな傷や故障が発生すると、査定額の減額対象になる可能性があるため注意が必要です。
できるだけガレージや屋根のある場所に停めて、むやみに運転しないようにしましょう。
また、契約後でも車検証や自賠責保険証などの必要書類は大切に保管してください。
名義変更には車検証や印鑑証明書など複数の書類が必要です。
書類の紛失は手続きの遅れにつながり、トラブルの原因になりかねません。
引き渡し日までは車も書類も丁寧に管理し、契約通りの状態で業者へ渡すことが大切です。
④信頼できる業者を選ぶ
故障車の買取では、業者選びが重要なポイントです。
一般社団法人日本自動車購入協会の適正買取店認定を受けている業者は、研修を修了したスタッフが在籍し、消費者保護の行動基準を遵守しているため安心です。
認定店では電話による発信数の制限や、協会監修の契約書を使用しています。
また、国から認可を受けたリサイクル工場を保有しているかも確認しましょう。
同協会の会員一覧や適正買取店一覧は公式サイトで確認できます。
複数の業者から見積もりを取り、対応の丁寧さや説明の分かりやすさも判断材料にすることをおすすめします。
⑤オプション装備などアピールポイントを伝える
故障していても、査定時にプラスになる装備や状態はしっかり業者に伝えましょう。
純正のカーナビやアルミホイール、革シートなどのオプション装備は、部品単体でも価値があります。
日本自動車査定協会では、車の適正な査定を行うための基準を設けています。
メーカーオプションは評価されやすいため、装備一覧を確認して漏れなく伝えてください。
また、定期的なメンテナンスを行っていた場合は、整備記録簿を提示すると良い印象を与えられます。
人気車種や珍しい色、低走行距離なども査定でプラスに働く要素です。
故障している部分だけでなく、車の魅力も忘れずにアピールすることが大切です。
廃車買取業者を選ぶ際の注意点
業者選びを間違えると、査定額が低くなるだけでなく、還付金の説明がなかったり、後からトラブルになる可能性があります。
ここでは信頼できる業者を見極めるための3つのポイントを解説します。
国の認可を受けたリサイクル工場を保有しているか
廃車買取業者を選ぶ際は、自社または提携先に自動車リサイクル法に基づく登録・許可を受けた業者がいるか確認しましょう。
引取業者やフロン類回収業者は登録制、解体業者や破砕業者は許可制です。
これらの登録・許可が必要な業務を無登録・無許可で行うことは違法です。
業者のホームページや広告に許可番号が記載されているかチェックしてください。
また、自動車リサイクルシステムへの事業者登録も必要です。
認可を受けていない業者に依頼すると、車が不適切に処理されたり不法投棄される危険性もあるため注意しましょう。
信頼できる業者は認可情報を明示しているので、契約前に必ず確認してください。
還付金(税金・保険料)の説明があるか
廃車にする際、車検の有効期間が1ヶ月以上残っており一時抹消登録または永久抹消登録の手続きをした場合は、自動車重量税が還付されます。
また自動車税(普通車の場合)は、抹消登録した翌月分以降が月割で還付される仕組みです。なお、軽自動車税は還付されません。
信頼できる業者であれば、査定時にこれらの還付金について詳しく説明してくれるでしょう。
還付金の説明がない業者や、買取金額に還付金が含まれているか不明瞭な業者は避けた方が賢明です。
還付金は原則として車の所有者が受け取るものなので、業者側が還付金を含めて精算する場合は事前に書面で取り決めがあるか必ず確認しましょう。
契約書に還付金の取り扱いが明記されているか、入金時期や金額の内訳が明確かをチェックしてください。
相場より高すぎる査定額を提示していないか
他社より大幅に高い査定額を提示する業者には注意しましょう。
消費者庁やJPUC(日本自動車購入協会)には、契約後に理由をつけて減額されたというトラブル相談が多数寄せられています。
最初は高額査定で契約させ、後から不具合を指摘して大幅に減額する手口です。
複数の業者から見積もりを取り、相場感を把握することが大切です。
あまりに高額な査定額は、後からトラブルになる可能性があります。
契約書に査定額の変更条件やキャンセル料が記載されているか確認し、口頭での約束だけで契約しないようにしてください。
不安に感じたら、消費生活センターやJPUC(日本自動車購入協会)車売却消費者相談室に相談することをおすすめします。
故障車買取の流れと必要書類
故障車を売却する際は、査定の申し込みから入金までの流れを把握しておくと手続きがスムーズに進みます。
必要書類は普通車と軽自動車で異なるため、事前に確認しましょう。
ステップ1:査定を申し込む
故障車の売却は、まず買取業者へ査定を依頼することから始まります。
電話やWebサイトから申し込みが可能で、車の状態を詳しく伝えることが大切です。
申し込み時には車種、年式、走行距離に加え、故障箇所も正確に伝えましょう。
エンジンやトランスミッションの不具合、事故歴の有無などを具体的に説明すると、より正確な査定額を提示してもらえます。
複数の業者に査定を依頼して比較することで、適正な買取価格を把握できるでしょう。
査定自体は無料で行う業者が多いため、気軽に相談してみるとよいでしょう。
ステップ2:必要書類を準備(普通車/軽自動車)
普通車の売却には以下の書類が必要です。
・自動車検査証(車検証)
・自賠責保険証明書
・自動車税納税証明書
・印鑑登録証明書(発行から3か月以内)
・実印
・リサイクル券
・振込口座情報
軽自動車の場合は以下の書類を用意します。
・自動車検査証(車検証)
・自賠責保険証明書
・軽自動車税納税証明書
・印鑑(認印可)
・リサイクル券
・振込口座情報
普通車と軽自動車の大きな違いは、印鑑登録証明書と実印が必要かどうかという点です。
軽自動車は認印で手続きができるため、準備がやや簡単になります。
車検証の住所と現住所が異なる場合は、住民票や戸籍の附票が追加で必要になることもあるため注意が必要でしょう。
ステップ3:契約・引き渡し・入金確認
査定額に納得したら、買取業者と売買契約を結びます。
契約書の内容をしっかり確認し、買取金額、入金日、引き渡し日などを明確にしておくことが重要です。
契約後は車両を業者に引き渡し、必要書類も併せて提出します。
引き渡し時には車内に私物が残っていないか最終確認を行いましょう。
入金は契約書に記載された期日に指定口座へ振り込まれるのが一般的です。
入金を確認したら、念のため金額が契約内容と一致しているかチェックするとよいでしょう。
万が一入金が遅れる場合は、速やかに業者へ連絡して状況を確認することをおすすめします。
トラブルを避けるための注意点
故障車を売却する際は、契約後のトラブルを防ぐための知識が欠かせません。
告知義務や契約内容、キャンセル条件など、事前に把握しておくべき重要なポイントを解説します。
故障を隠して売却するとどうなる?
故障箇所を正直に申告せず売却した場合、契約後に大きなトラブルに発展する可能性があります。
買取業者は専門家による査定を行うため、隠した故障は後から判明しやすいです。
故障を知っていながら申告しなかった場合、申告義務違反とみなされることがあります。
その結果、契約金額からの減額請求や、最悪の場合は契約解除を求められるケースも少なくありません。
さらに損害賠償を請求される可能性もあるため注意が必要です。
知りうる範囲の故障や不具合は、必ず査定時に業者へ伝えましょう。
正直な申告により、後々のトラブルを未然に防げます。
契約不適合責任と減額リスク
契約不適合責任とは、売却した車の状態が契約内容と異なる場合に売主が負う責任のことです。
例えば修復歴なしと申告した車が、実際には事故修理の履歴があった場合が該当します。
業者が転売先のオークションで修復歴を指摘されると、売主に減額を求めてくる可能性が高いです。
ただし売主自身も購入時に修復歴なしと説明を受けており、使用中も事故を起こしていない場合は異なります。
このような状況では業者側の査定不足と判断されることもあるでしょう。
契約書に記載された車両状態と実際の状態に相違がないか、必ず確認してください。
不明な点は契約前に業者へ質問し、明確にしておくことが大切です。
キャンセル料・引き取り条件の確認方法
車売却の契約後にキャンセルを希望する場合、キャンセル料が発生するケースがあります。
契約書や約款には、キャンセル可能な期間やキャンセル料の金額が記載されているため必ず確認しましょう。
一般的に契約成立後のキャンセルは原則として認められていません。
ただし業者によってはキャンセル可能期間を設けている場合もあります。
また車両の引き取り条件についても事前に把握しておく必要があるでしょう。
レッカー代や運搬費用の負担がどちらにあるのか、明確にしておくことをおすすめします。
不安な点があればJPUC車売却消費者相談室など、専門の相談窓口へ問い合わせてください。
契約前に細かく確認しておくことで、トラブルを防げます。
まとめ
この記事では、故障車の買取について、売却が可能な理由や適切な売却先の選び方、高く売るためのコツや注意点を解説しました。
故障車でも修理をせずに売却できる理由は、パーツや金属資源としての価値、そして海外市場での需要があるためです。
軽度の故障なら中古車買取業者、重度の故障なら廃車買取業者へ依頼することで、適正な価格での買取が期待できます。
売却時は故障箇所を正直に申告し、契約書の内容を細かく確認することでトラブルを防げるでしょう。
複数の業者から見積もりを取り、信頼できる業者を選ぶことも大切です。
「故障車はもう価値がない」と諦めず、まずは査定を依頼してみることをおすすめします。
よくある質問
Q1.ディーラーでも故障車を下取りしてもらえる?
Q2.修理してから売るほうが得?
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